難民を受け入れる国の品性

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難民。戦争、イスラム国関係のニュースが多く取り上げられた2015年には難
民という言葉も多く使われていたように思う。

自分が生まれた国から離れ、知らない土地に来る彼らの無念さや恐怖心は当事
者にならない限り決して理解することはできないと思う。難民問題とはあたか
も別の世界の人々のように描かれているように思えるが、生まれた場所や生活
の環境といった避けることのできない現実の中で懸命に生きようとしている事
実を決して忘れてはいけないと思う。

そのような中で女性カメラマンが難民の男性に足をかけ転倒させ、子どもを蹴
る動画が世界中で話題となった。私はこれこそ難民問題の根幹に根付く意識の
違いではないかと思う。それはまさに自分には関係ない、関わりたくないと見
て見ぬふりをしてきた結果が生み出す負の連鎖ではないか。

近い将来、日本にも難民の受け入れを要請されるようになるかもしれない。そ
の時日本がどのような決断を下すかは分からないが、同じ世界で暮らしている
現実をしっかりと捉え、故郷を失った人々が第二の故郷として生きていけるよ
う協力していける優しさがこの国に根付いていることに期待したい。

日本は島国であり、古くから他国との干渉を絶ってきた歴史があり、第二次世
界大戦で敗北した際においてもアメリカなどの連合国から完全な占領を受けた
歴史は無い。そのような背景の中、自分たちには関係ないとまるで世界から日
本だけが切り取られているような無関係な雰囲気というものを日本に住んでい
て感じる。平和な世界が一瞬で壊される危険性は今や世界のどこにいても等し
く存在していると思う。いつまでこのような無関係を装い続けるのか。

難民問題を解決するには、難民を受け入れる国の国民の品性を高め、難民の人
々が人として尊厳を守れるような社会を共に構成していくことが必要ではない
か。難民の人々が居てくれることで国が成長していくような仕組みを生み出し、
今のようなネガティブな意味ではなく、受け入れた国にとってなくてはなら
ない存在になれば、今回のような事件は減っていくと思う。